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バングラデシュ版モノポリー(2005年1月)

 やっと再会できました。バングラデシュ版モノポリー。ツッコミどころ満載の楽しいゲームです。モノポリーマニアの方もそうでない方も是非一度遊んでみてください(←やっぱり海賊版の購入を勧めちゃいけませんね)。モノポリーのルールを知ってる方なら、ベンガル語の数字さえ読めれば、なんとかプレイ可能だと思います(ただし地名が読めないと面白くないかも)。

これがパッケージです。とにかくしょぼい。
手漉き紙のようなボコボコの紙で出来たキッチュでチープでフラジャイルな箱です。

ちなみに、MONOPOLYという言葉もゲームの著作者であるParker Brothersの名前もどこにもありません・・・。正真正銘のパクリです。

このゲームのタイトルは「ドニ・ホバル・モジャル・ケラ(お金持ちになる楽しみのゲーム)」。
これがパッケージの中身。

パーツは一応一通りそろっていますが・・・。
駒はこれ・・・。なんのひねりもなし。

どうせバングラデシュ版を作るんだったら、リキシャとか牛とかテラガリとかCNGとか作ろうよ。

あ、なんかそんなこと考えたら楽しくなってきた。自分でつくろかな?
これが別荘とホテル。バリ(プラスチック製品を作るとき、金型からはみだしてしまった部分)がバリバリのチープな仕上がりです。
さいころ。6はすでに6でなくなっているし、形状も立方体というよりは安いタッパーみたいです。

さいころはこれじゃなくてちゃんとしたのを使いましょうね。
お金。もちろんベンガル語表記です。額面は500タカ。ペラペラです。
これがゲーム版。張り合わせた印刷面がしわしわで、手作りっぽい温かみを感じさせます(笑)。
おなじみ土地カードと鉄道・公共サービスカードです。
これは本家でいう「Chamce」カードですね。「シュジョグ・グロホン(機会獲得)」と書いてあります。
これは本家でいう「Community Chest」だと思いますが、ベンガル語では、「バッゴ・ポリッカ(運試し)」と書いてあります。
これもおなじみ「ジェイルに行け」といってるおまわりさんです。バングラデシュテイスト満点です。
こちらはかなりくたびれたおっさん(?)がシュールな形のベンチにこしかける「休憩室」。

本家では「free parking」でしたね。
おなじみJAILです。黄色い部分には、「ジェイルカナル・ビトレ(刑務所の中)」、緑の枠側には「ジェイルカナエ・ポリドルション(刑務所見学)」とあります。

大体本家と同じですね。
ここはスタートのコマ。通過したら200タカもらえます。
鉄道カードです。国内の主要駅4つ(ダッカ、シレット、チッタゴン、マイメンシン)が並んでいます。
こちら公共サービスのカード。
さあ、おまちかね。ご当地モノポリーのお楽しみ、土地の評価に参りましょう。

まずは最も地価の安いダークパープル・ゾーンから。
最も安い60タカは「ラマ・バザール」、その次が同じく60タカの「ミラ・バザール」というところなのですが、ボクの知らない地名です。今度調べてみます。
次はライトブルー・ゾーンです。価格の高い順に、ボンドル・バザール(120タカ)、ジンダ・バザール(100タカ)、アンバル・カナ(100タカ)です。いずれも知らない地名です。
次はライトパープル・ゾーン。価格の高い順にコレジュ(カレッジ)・ロード(160タカ)、ノンディ・バリ(140タカ)、アクア(140タカ)。・・・知らない。
次は私のお気に入りゾーンであるオレンジ・ゾーン。価格の高い順に、ボロ・バザール(200タカ)、ケワットカリ(180タカ)、ポンディット・パラ(180タカ)。

・・・ボロ・バザールだけは何とか知ってます。
次はレッド・ゾーン。価格の高い順にメヘディ・バーグ(240タカ)、パトル・ガタ(220タカ)、バタリ・ヒル(220タカ)。うーん、何となく聞いたことある地名です。
次はイエロー・ゾーン。価格の高い順に、クルシー(280タカ)、アグラバード(260タカ)、ラルディギル・モエダン(260タカ)。

アグラバードは、チッタゴンの中では最も地価が高そうなあのアグラバードのことでしょうか?
グリーン・ゾーン・・・。「地が緑だから塗らなくていいや」という製作者の声が聞こえてきそうです。

価格の高い順に、ダンモンディ(320タカ)、モティジール(300タカ)、ワリー(300タカ)。このへんは、ダッカ在住の方々にはおなじみの地域ですね。ダンモンディは政治家や知識人も多く住む高級住宅街、モティジールは金融・経済の中心地です。・・・でも、ワリーはしらんなあ。
そして、みんなの憧れ、最高級地域であるダークブルー・ゾーンに君臨するのは、やはりグルシャンとボナニでした。いずれも外交団等外国人や財界人、芸能人等が住む高級外国人居住区です。

ちなみに現在各国大使館が集中している新興外国人居住区バリダラはこのゲームが出来た当時まだただの原っぱでしたので、このゲームがもし改訂されれば、ここはバリダラ→グルシャンの順になると思います。

・・・どうです?面白そうでしょ?
パクリであろうとなかろうと、ご当地モノポリーはやっぱり楽しい。
・・・とはいえ、パクリ商品を買え、と薦めるのはやはりいかがなものかなあ。誰かちゃんとしたライセンス版を作ってくれないかなあ。