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バングラデシュ乗り物図鑑
(3)CNGガリ(CNG Garhi)(2004年11月)

 バングラデシュ政府は、2003年1月1日付でダッカ市内の2ストローク自動三輪タクシー(通称「ベビータクシー」)の使用を全面禁止しました。これまでバスと並ぶ市内の主要な交通機関であったベビータクシーは、不純物の多い有鉛ガソリンで走るため黒煙を撒き散らし、いつしかダッカを世界で最も空気の汚れた都市のひとつとしていました。そのため、政府は、ベビータクシーに替わり、クリーンなエネルギーとして注目されているCNG(圧縮天然ガス)で走るCNGエンジン搭載車の導入を推進しました。

 その結果生まれたのが、ベビータクシーのガソリン2スト・エンジンをCNG4スト・エンジンに換装した「CNGガリ(「シーエンジー・ガリ」と読む。「ガリ」とはベンガル語で「車」のこと。または単にCNGと呼ばれる。)が生まれたのです。CNG換装や4ストローク化により営業を許可された3輪タクシーは、すべて緑に塗られています。

 CNG車は、汚染物質の排出が少ないだけでなく、燃料コストがガソリン車の約4分の1といわれるほど安いころから、ダッカ市内で急速に普及が進んでいます。

サイドビューです。「ミシュクと同じじゃん」って言う人もいるでしょうね。

ちなみにこれが→
ミシュク。外見でいうと、ドアがあること、ちょっと太めでゆったりしていること、前後輪が太くて小さいこと、などが主な違いでしょうか。
これがフロントビュー。

運転手のお兄さんが、自分も写せ、とポーズをとってしまったので、遠慮なく撮りました。

インドbajaj社の「オートリキシャ」(インドでは「ベビータクシー」とはいわず、こう呼びます)がベースとなっています。
白くCNGのロゴがありますね。

左に「RECNG」というマークが入っているのがわかりますか?これは、CNGエンジンに換装された車体を示すマークです。
後ろにもありますね。

CNG換装済、かつ4ストロークエンジンです。
ここにもひつこく、「CNGで動いています」と書いてあります。
これがリア。



←ミシュクの後部と
比べてみましょう。CNGの方は後部にメンテナンス用のドアがあります。

ベビータクシーの後部には、リキシャ同様華やかな装飾がなされていたものですが、CNG化以降おとなしくなってしまいました。ざんねんです。
運転席に入ってみました。

ハンドルはバイクみたいですね。右のグリップがアクセル、左のグリップが変速、左にはクラッチレバーも付いています。

ちなみに、ミシュクの運転席はこちら
→。股下のタンクの有無が大きな違いですね。
足元のペダルはブレーキかなぁ・・・?
これが前輪。ミシュク(↓)とは全然違いますね。
CNGガリは、最近強盗や引ったくりが多くて物騒なせいか、金網が貼られ中からかんぬきでロックできるドアが取り付けられています。
ミシュクほどではないですがCNGガリもよくゆれるので、つり革がついています。
客席です。ミシュクより広くてゆったり座れます。デブ男二人座っても平気ですね。
ちなみに、こんな新型もあります。カッコイイです。なんかエコカーっぽい。

CNGガリ関連リンク
   ○ベンガルさんの「ダッカから - from Dhaka : CNG(シーエヌジー)」
   ○バングラデシュJOCVOB酒井さんの「なんて素敵なキカイたち図鑑」
   ○住金物産HPの「海外で流行っているもの」

お・ま・け
インド・コルカタで今も現役の
ガソリン2スト・オートリキシャ
こちらは、コルカタのチャンドニー・チョウクで見かけた2ストローク・ガソリンエンジンの「オートリキシャ」です。ダッカで走っていた「ベビータクシー」と基本的に同じものですが、ダッカのものはもっと装飾が派手でした。黄色と黒のツートンカラーが今では懐かしいー。
コルカタの乗り物は、基本的にダッカやカラチの乗り物と比べてとても地味です。
コルカタでは、こういうおんぼろオートリキシャ(メーカー不詳)もたくさん走ってます。